コラム
2024 / 04 / 26
地方共有馬主になる条件は?〜サラリーマンでもなれる?
うまポイオーナーズを始めて、1/40口の一口馬主をしている人と最近よくこんな会話をする。
「地方馬主の資格取れば?一緒にやろうよ」
「え?無理でしょ」
「いや、いけるいける」
地方共有馬主だと1/20口からなので、大体の人が
・そもそも自分が資格要件を満たすのか?
・馬代とランニングコストは大丈夫なのか?
を気にするが、結論、1/40の一口馬主ができる経済力があるならそこは心配ないよというのが今回の話です。
地方の馬主になる条件は?
①個人
原則として、直近年における所得金額が500万円以上であること。(収入ではなく所得となります)
②法人
① 払込済資本金又は履行済出資の総額が300万円以上であること。
② 直近2か年の決算が連続して赤字となっていないこと。
③ 直近の決算において債務超過となっていないこと。
④ 法人の代表者の年間の所得金額が、(1)個人の経済的要件を満たしていること。
③組合
① 組合名義(代表者氏名を併記したもの)で300万円以上の定期預金があること。
② 原則として、組合員各々の直近年における所得金額が300万円以上であること。(収入ではなく所得となります) 注:一時的に得たものと認められる所得(不動産や株式の売却益、競走用馬ファンドの配当金や中央競馬の賞金など)は算入しませんのでご注意ください。 引用:https://www.keiba.go.jp/about/outline/owner.html
個人の地方馬主になるだけなら案外簡単?
上記の通り、直近年(過去2年)の所得が500万以上あれば地方の馬主になることができる。所得500万とは年収で言うと大体660万くらい。良いところのサラリーマンであれば十分に手が届く範囲である。
馬代はどれくらいかかる?
もちろん、馬代は馬によってピンキリだが最近はセリの価格が高騰しており、500万〜2000万のレンジ。1口にすると25万〜100万くらい。これだけみると、1/40口のサンデーレーシングや社台の1口クラブより安いじゃん!と思うかもしれないがそもそも馬質も賞金も違うのでその辺りの話はのちほど。
ランニングコストはどれだけかかる?
これはどこで走らせるかにもよるが、預託料の他に輸送費、蹄鉄費、獣医費、輸送費などがかかる。諸々合わせて南関東でおよそ36万円(1口1.8万円)。笠松だとおよそ20万円(1口1万円)。他は預けたことがないのでわからないが、預託料は当然厩舎によって変わってくる。このランニングも1/40口のサンデーレーシングや社台の1口クラブをやっている人からすると大した金額ではない。
中央競馬と地方競馬の賞金の違い
馬代、ランニングコストを賞金で回収していくわけだが、そもそも中央競馬より地方競馬の方が賞金が安いという現実がある。とはいえ、最近は手当も厚くなり賞金も上がってきている(特に南関東)。
例えば、川崎競馬だと新馬戦の賞金が420万円、もちろん進上金や源泉等は引かれるが、その分手当もつくため、ほぼまるまる手元に残る。
しかし、現実は厳しい。新馬戦は賞金がかなり高く設定されているのだ(どの競馬場も自分のところでデビューしてほしいからね)。
1着賞金は南関東のCクラスで100万円、Bクラスで400万円、Aクラスで600万円といったところ。Aクラスは中央でも1~2勝クラスで勝負になる馬がゴロゴロいるし、重賞など中央の馬が上位を独占する。
笠松など驚くことなかれCクラス40万円、Bクラス70万円、Aクラス100万円である。まぁ、その分維持費も安いし少頭数が多く確実に着を拾ってくれるという良さもあるのだけれど。
地方競馬は中央競馬より出走回数が多い!
賞金は5着までに入らないと出ないのですが、レースに出ればもらえる出走手当が出ます(ビリでも)。これが地味に大きい!川崎競馬の場合22万円、笠松の場合8万円。
つまり、川崎の場合2ヶ月に3回ペースで走れば維持費はほぼペイ。笠松の場合月2回ペースで走れば維持費はほぼペイできることになる。
地方共有馬主はランニングがきついっていうけど本当のところは?
実は、走ることさえできればランニングコストは全然キツくない。きついのはデビューまでの育成費(走らないときの費用)と怪我した際の維持費。中央競馬と違い、1回で賞金がドカンと入ってくるわけではないし、手当も少ないので、走らない期間が大きな負担になる。
地方共有すればランニングコストも1/20だから大丈夫では?
そこは、そう割り切れるのであれば話です。仮に5歳まで走らせると、馬代+36万円×48ヶ月(1728万)かかるから、これを回収するにはABクラスまで上がらないと難しいし、怪我するまで走ってもらい怪我したらサラオクという使い方をしている馬主さんの気持ちもわからないでもない。
いずれにしても怪我をした際の損切りは大事で、共有馬主の場合自分に決定権がないから引っ張られてしまう可能性があるのが怖いところ(これは一口馬主の方がおそらく顕著だが)。
ちなみに、うまポイオーナーズは将来が見えない限り、怪我したら引退というのが基本スタンスです。
サラリーマンでも地方共有馬主になれますか?
答えはサラリーマンでも共有馬主になれます。
怪我して引退なら維持費はかからない、怪我しないでコンスタントに走っていても維持費はかからない(怪我しても引っ張られるともっとかかりますけどね)。
つまり、地方共有で1000万円の馬を購入した場合、デビューまでの費用(36万円×10ヶ月)を合わせた合計1360万円くらいです。1/20にすると維持費込みで68万円。一口馬主の1/40クラブよりはるかに安いです!もちろん1/40の某クラブは中央G1を買ったりもしますので当たった時はでかいですが。
68万円で夢が見れる!仕事帰りにビール飲みながら愛馬を応援できる!たくさん走る分地方共有馬主は一口馬主より楽しいかも?しれないですね。
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